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とっておかないメモ~心の割り切りのコミットメント~ [高次脳_役立つ考え方]

先日の高次脳機能障害のグループリハの際に、先生から「ゆっくり寝るためのポイント」として、とっておかないメモの事を聞きました。

寝る前に落ち着いたところで、今日あった気になることを紙に殴り書きしてパタンと伏せる。
もしくは破り捨てる。

一回ためしに自分でやってみたが、なかなか悪くはない。
「あえて自分で書きだし、あえて自分で伏せる。破り捨てる。」ところにポイントがあると感じました。


そういえば最近、僕の実家のほうで流行っているバイキング形式のファミレスが流行っていることを思い出した。

自分で中身やトッピングを選んで作れる、イタリアンファミレスのフルーツパフェコーナー。
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子供に大うけ。

自分で具を選んで、自分の卓上であげる串揚げ屋ファミレス。
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大人も大うけ。

こうやってひと手間かけるところに、何かこのとっておかないメモの真髄がある気がしてます。
気持ちを切り替える、割り切ろう!というコミットメントなんでしょうね。このひと手間は。

ただし、毎回紙に書いて捨てるのも悪くないですが、あまり子供にゴミ箱を見られたくもありません。

そこでさらに発展させて、お風呂の曇った鏡に、その日の気になったことを書きなぐってシャワーで消してます。
これだったら紙の無駄遣いもないし、まさにぱっと水で流せます。
なにせ一番リラックスできるお風呂で、気になることをすっきりできるのが○です。

ただし、たまに水で流しても指の跡が残るので、そんな時は石鹸でこすって形跡を末梢してくださいね。
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たぶん10年ぶりくらいのプロ野球観戦 [日常のこと]

週末にプロ野球観戦に行ってきました。
巨人対ヤクルト戦。

近所のスーパーで妻が応募したら、たまたま無料チケットが当たって、最近野球づけの長男と二人で行ってきました。
たぶん球場で野球を見るのは、僕自身10年ぶりくらい。

もともとそんなにはまっていたわけではないので、どこまでが障害のせいかは言い切れないですが、阿部とか高橋由伸は覚えているのですが、他の選手はあまり覚えていません。
小笠原が巨人にいた事はすっかり抜けてたし、ヤクルトスワローズがいつから東京ヤクルトスワローズという名前になったのかなんて全く知りませんでした。
まあ、野球にあまり興味がなかっただけなんだということにしよう。
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そんなわけで事前に選手リストを片手に観戦してきたのですが、久しぶりに楽しかったですね。
電光掲示板からちょっと目を離すと、どっちが攻撃していて今何回で何対何で誰が打ってて誰が投げているのか、ちょと混乱してしまったりもしましたが、ドームということもあって何となく周りにあわせて巨人を応援してました。
気付いて横を見たら、長男なんか応援の振付まで周りに合わせてやってましたね。
楽しかったみたいです。

多少、見ていて難も感じましたが、こうやって息子と野球観戦に来て、ビール売りのお姉さんから生ビールを注文して観戦できたことに感謝ですね。
こんなちょっとした日常の幸せイベントを、積み重ねていけたらいいなと思ってます。
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記憶のチャプターを作る ~エピソード記憶の起点~ [高次脳_役立つ考え方]

小学校三年生の子供の国語の宿題を手伝っていたら、「次の文章を、いくつかの章に分けて下さいと」いう問題がありました。
結構長い文章でそれをやっていて感じたのですが、子供の宿題といえども長い文章を一度に内容を把握するのは、僕にとっては結構キツイです。
短い文章はまだいいのですが、長くなると何回も読み返して対応しているのが現状です。

これには病院からは、「ワーキングメモリーの低下」が指摘されています。
まあ仕方ない。
それが高次脳の主訴でもあるからね。

これが読み書きものだけでなく、就業上のちょっとした会話や打ち合わせということになると、より症状が現れやすいです。

リアルタイムである程度相手の話をキャッチアップするだけでなく、その内容の変容や推移も把握しながら対応する必要が出てきます。
早口かつ話が長くなったり入り組んできたりすると、会話のやり取りについていけない事もあり、即時的かつ2wayのコミュニケーションが求められる環境は苦手となりました。
また、午後になるとその状況が現れやすいです。
残された少ない神経細胞を酷使しているんでしょうね。きっと。

文章全体や会話のやり取りの推移全てをメモするにも、限界があります。
ICレコーダーもたまに使いますが、どちらかというと心的余裕を得るために使ってますかね。
打ち合わせ内容を、全て後から聞きなおして書き起こすなんて事をしてたら、たぶん神経疲労がただごとではすまない状況になります。

そんな状況に対応するために意識していることの一つに、「記憶のチャプターを作る」こと。
チャプターとは、

チャプター【chapter】
1 書物・論文などの章。
2 歴史・人生などの重要なひと区切り。
3 DVD、ブルーレイディスク、ハードディスクレコーダーなどに録画された映像に対して付与される区切り。場面の変わり目などに設けられる。
[ 大辞泉 提供: JapanKnowledge ]

いわゆるビデオとかにもある、あのチャプターです。

僕にとってのチャプターとは、「エピソード記憶の話の起点」になります。
イメージ的には、打ち合わせの内容には複数の山があって、その「てっぺん=チャプター」を効率よくメモして、なるべく脳に負担がかからない形で話を認知し、あとから見ても想起しやすい状況にするように心がけてます。
「チャプター」を取得することは、そこから想起できるその後の会話の記憶が、ピラミッドのように広がって取得できるイメージです。

そもそもその「チャプター」を見つけること自体がなかなか難しいのですが、全く何も意識しないで丸暗記しようとするのと、記憶が悪いながらも意識して対応するのとでは、結構大きな違いであると体感しています。
これも以前に書いた、「サムネ表示の記憶の呼び水」を作ることに近いですね。
いかに効率よく「記憶のチャプターをメモする」ようにするか、就業においては結構ポイントになると感じてます。

見えない障害は、見えないところでも、こんなに工夫して対応していたりします。
逆に、当事者のこんな見えない工夫を見てくれて気遣ってくれると、嬉しかったりもします。
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コミュニケーションギャップを解消する [高次脳_役立つ考え方]

※受傷程度や就業環境等により個人差が大きいので、あくまでも僕個人の体験談であることをご了承ください。

高次脳機能障害を抱えながらの就労において、一つ大きな課題となるのが、「コミュニケーションギャップをどう解消するか?」というのがあります。
言われたことを理解しているか、言いたいことが伝わるか、そもそも言ったか言わないか・・・・。

もしかすると、あまりコミュニケーションが必要でない就業環境にシフトできるのであれば、それがベストなのかもしれませんが、そうは簡単には物事運びませんでした。
また、お酒を飲んで親交を深めればよいのでは?というのも挑戦しましたがそれも違いました。

実就業上において、ここはなかなか苦戦したところですね。

例えば、電話一本でるのも当事者にとっては大きな障壁です。
話を受けるだけであれば、メモを取れば対応できるのですが、そこでやり取りや交渉ごとが発生すると難を感じる場面もしばしば。

リアルタイムの声だけの会話は、今でもきついですね。
逆に、顔の見える会話のほうがいいです。
相手の顔の表情や身振りで意図をキャッチアップしやすいし、こちらも一生懸命メモ取ってる姿をアピールできるし、ボードや同じ資料を見ていればその場で同時確認を取りやすい面もあります。

そんな対面スタイルの中でも、特に留意している点が3つあります。


1.会話の内容を、事前に規定して予防する

2.リアルタイムで、話の内容を確認する

3.事後の振り返りで、話の内容を担保する


1.は、アジェンダを使って、話の内容を事前に規定するようにしてます。
「今日の議題はこれとこれとこれ」みたいな。
そうすることで、会話がスムーズになり、会話の振り幅が少なくなるため、コミュニケーションギャップが少なくなる事を実感してます。
高次脳機能障害は突発的な事象や展開に弱いため、これを意識するようになってからだいぶ「あれれ」ということが少なくなりました。

2.は、リアルタイムで、その場で相手に確認をしながらギャップを埋める手法です。
会社の会議室にはホワイトボードがあり、活用しながら一枚のマップを共有しながら話を進めてもらっています。
ホワイトボードがなければ、大きめの紙で対応。
わからない事があれば、そのマップを見ながら確認を取るようにしてます。
正直、言葉だけの会議でさらに話の内容が右往左往すると、かなりきついですね。
ちょっとしたマップや議題がホワイトボードに書いてあるだけで、会議中のエピソード記憶が形成されやすいです。
これも実感済み。

3.は、事後の確認・振り返りで、話の内容の把握ミスを減らす手法です。
取ったメモや議事録を見直して、デブリーフ。
デブリーフというのは単に復習や振り返りではなく、「今日の内容はこういう理解でいいですね」という認識ギャップを埋める手法です。
ミーティング後は必ずやるし、付き合ってもらうように配慮を頂いています。
これも事前にこういう過程が発生する旨を、復職前に雇用先に説明してあったことが貢献してます。

こんな感じでコミュニケーションギャップに対応していますが、そもそも障害を有していることをしっかり説明し、できるできないリストで業務範囲を事前規定・共有して握っておくことが前提であると感じています。
同じ患者会やグループCに参加されている方でも、就労が比較的上手くいっている方はここが握れている方が多い感じがしてます。
昨年、一緒に講演させていただいた障害者就業・生活支援センターの理事の方も、同様のことをおっしゃっていました。

受傷程度によってもちろん異なりますが、記憶自体を補完する事も大切なのですが、ここを意識しながら就労復帰や復職や就労継続を目指すことのほうが僕自身大切な気がしています。
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追記:Thanks a lot. [大学講義]

学生の皆さん、講義のフィードバックをありがとうございました。みなさんからあんなに長文でフィードバックをいただけるとは思ってもいませんでした。妻と一緒に、半分うるっとしながら読ませていただきました。Thanks a lot!
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40人の夢~未来の医療の担い手のコミットメント~ [大学講義]

2012年6月4日月曜日。

とある医療系名門の大学で作業療法学専攻の大学3年生40名に、高次脳機能障害当事者としての就労経験について90分間講義しました。
60分はこの4年間の経緯と社会復帰で工夫したことについて講義し、残り30分はディスカッション&個人発表をお願いしました。

講義は、代替手段の習得もさることながら、

障害受容までの過程が、とても困難で時間がかかったこと
そのため、中長期指標を自分なりに持って対応したこと
障害受容が進んだところで、新しい自分を創ることへの宣誓を行ったこと
主治医は変わっても、リハビリスタッフは長期にわたりナビゲートしてくれたこと
近親者の支援が大事であり、同時に負担も大きかったこと
最終的に自尊心を取り戻し、社会同期を感じるようになったこと

についてお話ししました。


最後に全員にこれから向き合うであろう脳障害の医療において「自分はどうありたいか?どういう存在になりたいか?」というのを、今の段階での学生さんの志や宣誓を各自ボードに書いて発表。
そのボードを掲載します(順不同。全員掲載許諾済)。

このボードは、5年後や10年後に自分で振り返ってくれてもいいし、みなさん同窓会の時などに見て楽しんでくれてもいいし、何よりも当事者や支援者からすると未来の医療の担い手たちの意気込みや志を聞くのは嬉しい限りです。

医療スタッフと共創してここまで取り戻したことに感謝しつつ、100%病気や障害を治せるものではないが「障害は残ったけど、やれることはやったよね」とお互い言い切れる医療が大切なのかな、と改めて感じた機会でした。

以下、40人の夢。

Be ambitious!!

※6/6修正:ボードの重複を修正しました。みゆうさんすいませんでした!

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大学で講演します~自分を振り返って自分を語る~ [高次脳_講演・社会活動]

※受傷程度や環境等により個人差が大きいので、あくまでも僕個人の体験談であることをご了承ください。

僕は、身体障害は有していなく、高次脳機能障害のみを有しているのですが、なかなか障害を受容することができませんでした。

受傷後、4年弱になるのですが、未だに100%受容したかといわれると何とも言えないのですが、間違いなくここ一年でだいぶ障害受容が進んだ気がします。
それまでの間、復・転職を繰り返し色々と苦しい極限まで自分を追い込んで、時間をかけて自分の状況を一つ一つ体感確認してきました。
本当に時間がかかりましたね。辛かったですし。
失ったものもたくさんあると思います。

そうしながら少しずつ、自分の状況を確認して体感して刷り込んで受け入れてきました。

その長くて辛い「自分確認期間」において、いくつか障害受容をぐっと進めた出来事があります。
いわゆる、見えない障害の障害受容のキードライバー。

その主なものとして「自分を振り返って自分を語ること」でした。

昨年の、臨床作業療法への執筆(2011年3月執筆、9月掲載)、医療従事者への講演(2011年10月)、は自分の中ではとても大きな出来事でした。
なにしろ、今までのメモリーノートやスケジュール帳やつぶやきやライフログやEVERNOTEや写真やビデオを見て、自分のやってきたことを振り返って取りまとめるわけですからね。
自分が経験してきたことを客観的な記録を元に、自分をまとめて、自分を語ることは、自分の障害受容を大きく前進させるものでした。

と同時期に、就業面でも再転職(復職→転職→復職関連企業に転職)をし、自身の障害の症状をとても反映していただいた就業環境に変わりました。

これにより、いわゆる周辺症状(不安や焦りやイライラ感)がとても下がりましたね。
家族や周囲にとっても大きかったと思います。

1年前:辛くて疲れきっているしかめ顔

現在:疲れてはいるが何となく充実顔

で家に帰ってくることが多くなりました。
ツイッターのつぶやきも大分落ち着いたと思います。


ということで突然ですが、週明けにとある大学でこの体験を講義することとなりました。
未来の作業療法士の大学3年生40名ほどに。

昨年の病院講演をきっかけに、今回の大学講演のお話がきました。
これも何かのご縁ですね。喜んでお引き受けさせていただきました。

お会いできるのが楽しみです。

一応、このブログを見ていただくように案内させていただきましたが、見てるのかな。
僕が大学生の時だったら、見ていなかったと思います。
というか、授業前に見た友達から、簡単に話を聞いて済ませたタイプでした(笑)。

今は時代も違うので、みなさんまじめな学生さんが多いのかなと思います。きっと。

楽しみですね。僕もスライド58枚作りました。
未来の脳障害の医療の発展と未来の自分のために、自分で自分を語ってきます。

テーマは「コミットメント」。

レポートは後日致しますので、乞うご期待。

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