久しぶりの更新 ~歩幅の大切さ~ [高次脳_講演・社会活動]
しばらくの間、ブログや講演活動を控えていました。
就業が不安定になったり、父親の闘病生活が始まったりと、色々と余裕がない状況が続いていましたが、すこし落ち着いたので、久しぶりにブログを再開。
1年半ぶりの更新です。
今までの経緯を簡単に。
■就業のこと
障害をオープンにして通常雇用で働くという微妙な働き方をしていたのですが、昨年、受傷後7年にして障害者手帳を取得。
障害者雇用での就労に舵を切りました。
とはいえ、幸いにもまだまだ残されている機能もあり、通常の障害者雇用よりも少し高度な業務も行う、「通常と障害者雇用の中間くらい」の環境で、今は働いています。
あたらしい雇用先の、柔軟な対応・配慮に感謝。
すでに働き始めて1年が経過しましたが、負荷も減り、社内での立ち位置もなんとなく出来てきた状況です。
この4月より「障害者への合理的配慮」が法的に義務化されました。
高次脳機能障害のような「見えない障害」の場合、「合理的配慮」を得るには、現業において当事者・雇用先の両者が、「何ができて何が苦手か」を共有している必要があります。
過去8年の就労経験で得た「できること」「できないこと」の把握が、今の就労につながっていると感じます。
とはいえ、体制を変えてまだ一年の話なので、しばらくはこの状況を維持することに集中する予定です。
■家族のこと。
先月、実父が亡くなりました。
1年3か月の闘病生活。
最後の数ヶ月、僕自身はもう何が何だか困惑しておりましたが、家族の支えもあって無事に送り出すことができました。
大変辛い出来事ですが、誰しもが経験する道。
心を落ち着け、前を向いていこうと思います。
■講演・情報発信活動を再開しました。
さる5月のGW、脳損傷者ケアリング・コミュニティ学会東京プレ大会にて、基調講演(40分)をさせていただきました。
父親の亡くなる3日前だったので、実のことをいうと極限下での講演でした。
テーマは「脳損傷とともに歩む」
この8年間で自分は何を得たのか?
それは、受傷後の自分の「歩幅」探しの道のりだった、というお話をさせていただきました。
受傷してから丸8年が経とうとしています。
私の障害が無くなることはありませんが、残された能力の活用や環境の調整で、社会と一緒に歩んでいこうと思ってます。
いや、我々が歩んでいける社会は、結局、万人がいきいきと活躍できる社会の実現につながるかと。
競争から共創の社会へ。
時間はかかるけど、なんとなく社会全体がそういう動きに舵を切り始めていることを願います。