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記憶のチャプターを作る ~エピソード記憶の起点~ [高次脳_役立つ考え方]

小学校三年生の子供の国語の宿題を手伝っていたら、「次の文章を、いくつかの章に分けて下さいと」いう問題がありました。
結構長い文章でそれをやっていて感じたのですが、子供の宿題といえども長い文章を一度に内容を把握するのは、僕にとっては結構キツイです。
短い文章はまだいいのですが、長くなると何回も読み返して対応しているのが現状です。

これには病院からは、「ワーキングメモリーの低下」が指摘されています。
まあ仕方ない。
それが高次脳の主訴でもあるからね。

これが読み書きものだけでなく、就業上のちょっとした会話や打ち合わせということになると、より症状が現れやすいです。

リアルタイムである程度相手の話をキャッチアップするだけでなく、その内容の変容や推移も把握しながら対応する必要が出てきます。
早口かつ話が長くなったり入り組んできたりすると、会話のやり取りについていけない事もあり、即時的かつ2wayのコミュニケーションが求められる環境は苦手となりました。
また、午後になるとその状況が現れやすいです。
残された少ない神経細胞を酷使しているんでしょうね。きっと。

文章全体や会話のやり取りの推移全てをメモするにも、限界があります。
ICレコーダーもたまに使いますが、どちらかというと心的余裕を得るために使ってますかね。
打ち合わせ内容を、全て後から聞きなおして書き起こすなんて事をしてたら、たぶん神経疲労がただごとではすまない状況になります。

そんな状況に対応するために意識していることの一つに、「記憶のチャプターを作る」こと。
チャプターとは、

チャプター【chapter】
1 書物・論文などの章。
2 歴史・人生などの重要なひと区切り。
3 DVD、ブルーレイディスク、ハードディスクレコーダーなどに録画された映像に対して付与される区切り。場面の変わり目などに設けられる。
[ 大辞泉 提供: JapanKnowledge ]

いわゆるビデオとかにもある、あのチャプターです。

僕にとってのチャプターとは、「エピソード記憶の話の起点」になります。
イメージ的には、打ち合わせの内容には複数の山があって、その「てっぺん=チャプター」を効率よくメモして、なるべく脳に負担がかからない形で話を認知し、あとから見ても想起しやすい状況にするように心がけてます。
「チャプター」を取得することは、そこから想起できるその後の会話の記憶が、ピラミッドのように広がって取得できるイメージです。

そもそもその「チャプター」を見つけること自体がなかなか難しいのですが、全く何も意識しないで丸暗記しようとするのと、記憶が悪いながらも意識して対応するのとでは、結構大きな違いであると体感しています。
これも以前に書いた、「サムネ表示の記憶の呼び水」を作ることに近いですね。
いかに効率よく「記憶のチャプターをメモする」ようにするか、就業においては結構ポイントになると感じてます。

見えない障害は、見えないところでも、こんなに工夫して対応していたりします。
逆に、当事者のこんな見えない工夫を見てくれて気遣ってくれると、嬉しかったりもします。
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