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コミュニケーションギャップを解消する [高次脳_役立つ考え方]

※受傷程度や就業環境等により個人差が大きいので、あくまでも僕個人の体験談であることをご了承ください。

高次脳機能障害を抱えながらの就労において、一つ大きな課題となるのが、「コミュニケーションギャップをどう解消するか?」というのがあります。
言われたことを理解しているか、言いたいことが伝わるか、そもそも言ったか言わないか・・・・。

もしかすると、あまりコミュニケーションが必要でない就業環境にシフトできるのであれば、それがベストなのかもしれませんが、そうは簡単には物事運びませんでした。
また、お酒を飲んで親交を深めればよいのでは?というのも挑戦しましたがそれも違いました。

実就業上において、ここはなかなか苦戦したところですね。

例えば、電話一本でるのも当事者にとっては大きな障壁です。
話を受けるだけであれば、メモを取れば対応できるのですが、そこでやり取りや交渉ごとが発生すると難を感じる場面もしばしば。

リアルタイムの声だけの会話は、今でもきついですね。
逆に、顔の見える会話のほうがいいです。
相手の顔の表情や身振りで意図をキャッチアップしやすいし、こちらも一生懸命メモ取ってる姿をアピールできるし、ボードや同じ資料を見ていればその場で同時確認を取りやすい面もあります。

そんな対面スタイルの中でも、特に留意している点が3つあります。


1.会話の内容を、事前に規定して予防する

2.リアルタイムで、話の内容を確認する

3.事後の振り返りで、話の内容を担保する


1.は、アジェンダを使って、話の内容を事前に規定するようにしてます。
「今日の議題はこれとこれとこれ」みたいな。
そうすることで、会話がスムーズになり、会話の振り幅が少なくなるため、コミュニケーションギャップが少なくなる事を実感してます。
高次脳機能障害は突発的な事象や展開に弱いため、これを意識するようになってからだいぶ「あれれ」ということが少なくなりました。

2.は、リアルタイムで、その場で相手に確認をしながらギャップを埋める手法です。
会社の会議室にはホワイトボードがあり、活用しながら一枚のマップを共有しながら話を進めてもらっています。
ホワイトボードがなければ、大きめの紙で対応。
わからない事があれば、そのマップを見ながら確認を取るようにしてます。
正直、言葉だけの会議でさらに話の内容が右往左往すると、かなりきついですね。
ちょっとしたマップや議題がホワイトボードに書いてあるだけで、会議中のエピソード記憶が形成されやすいです。
これも実感済み。

3.は、事後の確認・振り返りで、話の内容の把握ミスを減らす手法です。
取ったメモや議事録を見直して、デブリーフ。
デブリーフというのは単に復習や振り返りではなく、「今日の内容はこういう理解でいいですね」という認識ギャップを埋める手法です。
ミーティング後は必ずやるし、付き合ってもらうように配慮を頂いています。
これも事前にこういう過程が発生する旨を、復職前に雇用先に説明してあったことが貢献してます。

こんな感じでコミュニケーションギャップに対応していますが、そもそも障害を有していることをしっかり説明し、できるできないリストで業務範囲を事前規定・共有して握っておくことが前提であると感じています。
同じ患者会やグループCに参加されている方でも、就労が比較的上手くいっている方はここが握れている方が多い感じがしてます。
昨年、一緒に講演させていただいた障害者就業・生活支援センターの理事の方も、同様のことをおっしゃっていました。

受傷程度によってもちろん異なりますが、記憶自体を補完する事も大切なのですが、ここを意識しながら就労復帰や復職や就労継続を目指すことのほうが僕自身大切な気がしています。
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