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未来の医療の担い手のコミットメント2023 [大学講義]

2023年9月吉日、今年も某医療系大学リハ科作業療法専攻の3年生に、高次脳機能障害の就労についてリアル授業をしてきました。
今回で6回目。
このブログの更新がここ数年ほぼ大学授業の報告オンリーになってますが、実際には今年は公私ともに過去最高に忙しく充実した年となってます。
講義は、90分×2コマの計180分。
復帰の経緯、見えてくる障がい・バリアに苦戦したこと、周囲と協力して立て直したこと、ピアサポートがありのままの自分を引き出してくれたこと等々、お伝えさせていただきました。
作業療法士さんが主に当事者と関わるのは、受傷後180日間の回復期リハが主戦場。
一方で、私たちは回復期リハを卒業した後の生活~就労復帰が主戦場。
180日間の当事者の姿を見てリハビリを提供するのか?
180日以降の当事者の姿を見てリハビリを提供するのか?
様々な困難や苦節や生きづらさを抱えながらも社会と歩む当事者の姿を伝えることで、後者のイメージをもって回復期リハに勤められるよう授業をしてきました。
使用した講義スライドは、昨年の73枚⇒63枚と10枚減らしてポイントを絞って講義。
その後、Q&Aセッション、最後に「今日の話を聴いてどんなOTになりたいか?」というのを発表頂き、今年も無事に授業を終えることができました。
受傷してから15年間が経ちましたが、今思い返しても、私にとって180日後は「卒業」ではなく「スタートライン」です。
今年は超忙しくあまり事前に練習しなくてお話したところ、担当の先生より「自然に語るような講義でいつにも増して◎」と評価をいただきました。
ぜひ、学生のコミットメントをご覧いただければと思います(順不同。許諾済み)。
そして学生の皆さん、授業で話したことが少しでも役立ってくれれば幸いです。

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41名の夢 ~未来の医療の担い手のコミットメント2022~ [大学講義]

2022年10月吉日、今年も某医療系大学リハ科作業療法専攻の3年生41名に、高次脳機能障害の就労についてリアル授業をしてきました。

やっぱりリアルはいい!!

いや、リアルがいい!!

今回で5回目。


このブログの更新が、ここ数年ほぼ大学授業の報告オンリーになってますが、今年もまさにそうなってしまいました!!

「便りの無いのは良い便り」

そう思って頂けるとありがたいです。


今年も会社の承諾を得て、公務としての登壇。

講義は、90分×2コマの計180分。

見えてくる障がい・バリアに大苦戦したこと、自分を治すのををやめたこと、周囲と協力してバリアフリーをに取り組んだこと、ピアサポートが復帰の支えとなったこと、受障後のいきがいを持つことが大切なこと等々、お伝えさせていただきました。


今年の授業は昨年からさらにさらにブラッシュアップして、学生たちが病院で働き始めたらあまり関わることのない「After 180 days.(180日後)」に重きを置いて展開。

「nothing about us without us」

「自立とは依存先を増やすこと」

こうした社会的な価値観の変革が、180日後に社会復帰をする私たちにとって追い風となり、今でも復帰の核となっていることをお伝えさせていただきました。


講義の最後には、毎年恒例の「言葉の返還式」を実施。

私が13年前リハから教えてもらった言葉を、リハの卵の皆さんに引き継ぐので、将来の患者さんに「教科書からではなく、14年かけて社会共生に結びつけた当事者の授業から教わった言葉」として伝言を依頼。


その後、Q&Aセッション、最後に「今日の話を聴いてどんなOTになりたいか?」というのを、全学生に書いてもらい発表頂きました。

使用したスライドは、昨年よりもまとめて73枚に凝縮。今年も無事に学生に授業を終えることができました。


高次脳機能障害のリハビリは、基本的に180日間(半年間)の回復期が主戦場となります。

その時に受けるのは、主に生活に戻るためのリハビリが主体なのですが、働く世代の場合、180日後に社会復帰するケースも多くあります。

私がそのケースでした。

ただし、180日で働けるレベルまで回復するわけでもなく、障害への認識も180日で獲得できるわけもなく、社会復帰で混乱を起こしてしまう方々が多数を占めます。現在はその縛りが緩くなり、もう少しリハビリを受ける期間が長くなったと聞いてますが、それでも社会復帰時には大きなギャップに対峙することとなるのが現状です。


私たちにとって180日後は、「卒業」ではなく「スタートライン」なのです。


単に教科書的なリハビリを実施するのと、180日後に患者さんがどんなことに対峙するのかを想像しながらリハビリを実施するのとでは、大きく異なります。その「スタートライン」に、作業療法士としてどんな気持ちで患者を送り出したいか?そんなことをみんなで考えました。


ぜひ42名のコミットメントをご覧いただければと思います(順不同。許諾済み)


そして学生の皆さん、授業で話したことが少しでも役立ってくれれば幸いです。

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42名の夢 ~未来の医療の担い手のコミットメント~ [大学講義]

10月吉日、某医療系大学リハ科作業療法専攻の3年生42名に、高次脳機能障害の就労についてリアル授業をしてきました。
今回で4回目。
今年も会社の承諾を得て公務としての登壇。以前の厚労省認知症バリアフリー委員の時から、社会に貢献する活動は勤務扱いとして認めてくれるようになり、自信を持って挑む事ができました。講義は、90分×2コマの計180分。

受障の経緯、社会復帰と障害の顕在化、拒絶と自己否定、受容と自己肯定(バリアフリー化)、未来に向けての5章立て。
見えてくるバリアに苦戦したこと、矯正から共生にシフトしたこと、バリアフリーを会社と取り組んだこと、ピアサポートが復帰の支えとなったこと、受障後のいきがいを持つ事の大切さ、をお伝えしました。
加えて今年の授業は、昨年からさらにブラッシュアップ
教科書では絶対に習わない「当事者の心理変容」についての説明にウェイトを置きました。
冒頭、先週の若年性認知症の授業で登壇されたHさんから、例によって素敵なメッセージをいただき、先生が学生の皆さんに説明。
すると学生のびっくり度が一気に向上。ナイスパスHさん、ありがとうございます。

その勢いで授業を進めることができました。
そして今年は、なんと妻も出席。ときおり妻にも話を振りながら、夫婦でリアルな高次脳機能障害の社会共生についての講義ができました。

講義の最後には、私がリハから教えてもらった言葉を送ってクロージング。リハの卵の皆さんに引き継ぐので、将来向き合う患者さんに「13年かけて社会共生に結びつけた当事者からのメッセージとして伝えてほしいと」伝言を依頼して終了。
その後、Q&Aセッション、認知機能体験ワークセッション、最後に「こんな作業療法士を目指したい!」というビジョンセッションを実施。
全員ボードに、「今日の話を聴いてどんなOTになりたいか?」というのを書いてもらい発表頂きました。

そして、ここで嬉しい事件。
なんと、感極まって泣いてしまった生徒が2-3人発生してしまいました。
特に過去に大病・手術の経験があるというとある学生は、「できることができない屈辱と、できることを再認識して自分を創る姿に大変共感しました」とのこと。
すかさずおじさん、その言葉にマスクを3cmほど上げて対応。。。
コロナ禍でマスクが鬱陶しくてたまらなかったのですが、今日ほど役立った日はありません。
その学生には「その経験こそが、将来の患者さんを支援するチカラになる」とエールを送りました。
もちろん感情移入しすぎてはいけないが、でも根幹にその気持ちが無くては患者を救うことなどできないとも感じます。

使用したスライドは85枚。あっというまの3時間でした。
授業を終わって担当先生からは、昨年からさらに大幅進化したとのお褒めの言葉をいただきました。

そして学生の皆さん、臨床に出て今日の授業が少しでも役立ってくれれば幸いです。





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49名の夢 ~未来の医療の担い手のコミットメント~ [大学講義]

11月吉日、とある医療系名門大学の作業療法学専攻の大学3年生に、高次脳機能障害の社会復帰について、180分間講義をしてきました。

過去にも2回ほど登壇したのですが、今年はコロナでマスクをしての登壇。

3時間、途中で酸欠になりそうでしたが、無事に終えることができました。


講義の前半は、受傷~社会復帰~社会共生についての話。

・受傷~社会復帰の経緯・復帰して起きた事

・苦戦したこと・工夫したこと

・未来に向けて

特に一旦リハを終え社会に戻った時の様子については、今まで以上にリアルにお話しさせていただきました。

また、期半ばから孤軍奮闘する方針を改め、周囲の協力も得ながら障がいを軽減し、社会復帰に取り組んできたことで就労が長期に継続していることもお伝えしました。

そして最後に、私がリハさんから頂いた言葉を、皆さんにお渡しさせて頂きました。

ぜひ、未来の患者さんにも伝えてくださいね。


講義の後半は、認知機能の体験ワークセッションと&個人ビジョンの発表。

買い物におけるワーキングメモリーの代替補助による高次脳機能の体験をしていただき、最後にこれから医療の現場に出て「自分はどうありたいか?」というのを、ボードに書いてもらい発表してもらいました。

このボードは、5年後や10年後に自分で振り返ってくれてもいいし、同窓会の時などに見て楽しんでくれてもいいし、何よりも当事者や支援者からすると未来の医療の担い手たちの意気込みや志を聞くのは嬉しい限りです。

医師以上にかかわりが深いリハさんと、ここまで二人三脚で取り戻したことに感謝しつつ、100%病気や障害を治せるものではないが「障害は残ったけど、やれることはやったよね」とお互い言い切れる医療が大切であることを、伝えさせていただきました。

学生の皆さん、お疲れさまでした。そして素晴らしい感想文もいただき、ありがとうございます。私も力をもらいました。頑張ります!!!

受傷12年が過ぎましたが、自分でいうのも恐縮ですが、今回、当事者の私から、リハの卵の皆さんに、良い医療のリレーができたと感じてます。

以下、49名の学生のビジョンを掲載します!(順不同。許諾済み)




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47人の夢~未来の医療の担い手のコミットメント~ [大学講義]

2013年6月10日。

昨年に引き続き、とある医療系名門大学の作業療法学専攻の大学3年生に、社会復帰の経験について90分間講義してきました。
頭60分間は講義、残り30分間はディスカッション&個人発表。

講義は、

受傷の経緯。
社会復帰して起こったこと。
課題の本質をどう捉えたか。
解決のためにどう策をとったか。
障害受容をどう実践したか。
障害と共生していく、新しい自分創りについて。
未来の医療の担い手にのぞむこと。

についてお話しさせていただきました。

教科書に載っていない、当事者のこの障害と向き合うリアルな姿を、できる限りお話しさせていただいた次第です。
プラスになったかな。

そして昨年同様、最後にこれから向き合うであろう脳障害の医療において「自分はどうありたいか?」というのを、大学3年生である今の自分の考えででボードに書いてもらい個人発表。
以下、学生の想いを掲載いたします。(順不同。許諾済み。フルネームの方は名前だけにいたしました)

このボードは、5年後や10年後に自分で振り返ってくれてもいいし、みなさん同窓会の時などに見て楽しんでくれてもいいし、何よりも当事者や支援者からすると未来の医療の担い手たちの意気込みや志を聞くのは嬉しい限りです。

昨年に引き続き、医療スタッフと共創してここまで取り戻したことに感謝しつつ、100%病気や障害を治せるものではないが「障害は残ったけど、やれることはやったよね」と、お互い言い切れる医療が大切であることを最後のメッセージとしてお話ししてきました。

学生の皆さん、ありがとうございます。
僕も勇気をもらいました。

以下、47人の夢。
※お休みされていた学生さんも追加し、47人としました(2013年6月18日修正)。

Be ambitious!!
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追記:Thanks a lot. [大学講義]

学生の皆さん、講義のフィードバックをありがとうございました。みなさんからあんなに長文でフィードバックをいただけるとは思ってもいませんでした。妻と一緒に、半分うるっとしながら読ませていただきました。Thanks a lot!
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40人の夢~未来の医療の担い手のコミットメント~ [大学講義]

2012年6月4日月曜日。

とある医療系名門の大学で作業療法学専攻の大学3年生40名に、高次脳機能障害当事者としての就労経験について90分間講義しました。
60分はこの4年間の経緯と社会復帰で工夫したことについて講義し、残り30分はディスカッション&個人発表をお願いしました。

講義は、代替手段の習得もさることながら、

障害受容までの過程が、とても困難で時間がかかったこと
そのため、中長期指標を自分なりに持って対応したこと
障害受容が進んだところで、新しい自分を創ることへの宣誓を行ったこと
主治医は変わっても、リハビリスタッフは長期にわたりナビゲートしてくれたこと
近親者の支援が大事であり、同時に負担も大きかったこと
最終的に自尊心を取り戻し、社会同期を感じるようになったこと

についてお話ししました。


最後に全員にこれから向き合うであろう脳障害の医療において「自分はどうありたいか?どういう存在になりたいか?」というのを、今の段階での学生さんの志や宣誓を各自ボードに書いて発表。
そのボードを掲載します(順不同。全員掲載許諾済)。

このボードは、5年後や10年後に自分で振り返ってくれてもいいし、みなさん同窓会の時などに見て楽しんでくれてもいいし、何よりも当事者や支援者からすると未来の医療の担い手たちの意気込みや志を聞くのは嬉しい限りです。

医療スタッフと共創してここまで取り戻したことに感謝しつつ、100%病気や障害を治せるものではないが「障害は残ったけど、やれることはやったよね」とお互い言い切れる医療が大切なのかな、と改めて感じた機会でした。

以下、40人の夢。

Be ambitious!!

※6/6修正:ボードの重複を修正しました。みゆうさんすいませんでした!

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