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「責任転嫁」という症状にどう対応するか? [高次脳_役立つ考え方]

※あくまでも僕個人の主観であることと症状の程度によって異なることをご了承ください。

僕は復帰過程において、責任転嫁することが増えました。
「あなたの対応が××だったから上手くいかなかった」とか「最初からこうしておかなかったあなたが悪い」とか。

その裏には、自分でも思うように頭が動いてくれない事への気づきと苛立ちがあります。
言ったあとに「あっ、しまった」と気付いて落ち込むことも。
思い返すだけでも、自身悲しくなります。

どこまでが障害の影響でどこまでが性格かは明確には言えないのですが、高次脳機能障害を得ると「責任転嫁」する傾向になりやすいです。
脳障害のせいで自分の行動が上手く遂行できなかったという事に自分で気づきはじめ、それを自分で認めたくないという拒否反応の一つが「責任転嫁」だと捉えています。
そして相手を攻めて、必死になって自分の自尊心を保とうとします。

一種の「自己拒否反応」かと。

また記憶が断片的で、自分の極度の思い込み(気分がネガなときは大げさに悲観的に、ポジのときは大げさに楽観的に脳にインプットしてしまいます)による作話を起こしやすいことも影響していると思います。


ではどうやって対処してきたか?

今振り返ると、第三者からの上記の指摘が響きました。
第三者とは「同じ職場の方」「リハスタッフ」「患者会の同士」など。
「家族」や「近親者」が一生懸命言っても聴く耳を持たなかったのですが、ちょっと離れた方から「いまの君の発言はちょっと気分を害するものだよ」と優しく指摘されると強烈に反省することがありました。
優しくし伝えただけでも、本人には相当響きます。

そうやってすこしずつ、第三者からの指摘で「失われたコミュニケーション機能」を確認していくことによって、
徐々に「責任転嫁」の減少につながっていったと捉えています。
そう思えるようになるには、かなりの時間と失敗経験がありました。
人間関係も失った部分もいくつかあります。
この期間は、本人も家族もとても辛い時期です。。。

そのため「周囲の理解がとても重要な障害」と言われているんだと思います。

高次脳機能障害の受容とは、「単純に記憶が悪い、取り回しが悪い、自発性が落ちる・・という症状を理解する」だけはなく、「僕の言動で相手は気分を害したんだな」や「僕は他の人とコミュニケーションをとるのが以前のようにできなくなったんだな」ということを理解することが大切だと感じてます。

ここは今後、僕自身周囲の方々に理解を得ながら、さらなる回復を得ていきたいと願っているところです。
一方で周囲の方々、特に近親者は負担がかかり精神的にも疲弊させてしまったとも自認してます。
心にゆとりができ始めたので、支えて頂いた周囲の方々に出来ることから恩返しをしたいです。
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