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障害を忘れる時間をつくる~新しい趣味への挑戦~ [高次脳_役立つ考え方]

受傷前は色々と多趣味でアウトドア派だったのですが、受傷後に新しく始めたことで比較的「はまっている」ものがいくつかあります。
自転車とか、カメラとか、iPhoneとか。

自発性が落ちる高次脳機能障害。
もちろんあまり新しいことにトライする気も起らなかったし、トライしても長続きしなかったりもしましたが、その中でも自転車なんかは新しく始めて今でも続いています。
近くにもサイクリングコースがあり、天気のいい日はわりと出陣してます。
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高次脳機能障害の主な症状に、「新しいことが覚えづらい」というのがあります。
受傷前からやっていた趣味は比較的取り戻しやすかったのですが、受傷後に新しく始める趣味はかなり難易度が高かったです。

なぜなら手順が覚えられなかったり習得に時間がかかるから。

そのため、相当、気にいったことでないと続けられない気がします。
色々トライしましたが、今のところ天候の良い時はサイクリングで出かけて景色をカメラでとることにはまってます。
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個人個人で趣味も違うと思いますが、少なからず仕事をしていると毎日障害に出会います。
記憶に引け目を感じているので、オフの時も忘れないようにと仕事のことで頭がいっぱいになりがちです。
だからこそ好きなことで強制的に障害のことを忘れられる時間を作って、頭を解放してます。
そしてなにより受傷後新しく始めて習得できたことは、自尊心の回復にもつながります。

少しゆとりが出来たら、新しい趣味を始めるのも絶対ありだと思います。
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共通テーマ:健康

経験の記憶とプライドの記憶 [高次脳_役立つ考え方]

僕は過去半年~1年分の記憶を失い、その後はなだらかに記憶を失っています。高次脳機能障害でよく言われる「比較的昔のことは覚えている」というパターンです。
実際の健忘の状態として「思い出せない記憶」はあまり多くはなく、昔の写真や武勇伝や手紙やメールなど、ちょっとしたきっかけやふとした拍子に記憶がよみがえってきます。
事実としての「経験の記憶」はデジタル世代の恩恵もありかなり取り戻しました。

ただし復職上において、「確かにこれは僕がやった仕事だ」と思い出しても、だからと言って自信を持って挑んでいくほど強い経験として蘇ってはきません。
事実としての記憶は戻るのですが、自尊心を取り戻すほどの記憶として戻ってこないのです。。。
これは自分でも不思議に感じてます。周囲からは「もっと自信を持って挑んでください」とよく言われるのですが、
それを言い切れるだけの記憶ではないのです。
なんかふわっとした空想の記憶みたいな感じ。
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就労上、今も最も苦しんでいるところです。
自信を持っていきたいのはやまやまなのですが、こういうところでも「記憶の質」みたいな問題が発生し、脳障害の奥深さを感じさせれらます。

これからは「経験の記憶」を取り戻しつつ、いかに「自尊心の記憶」を取り戻すか、さらに「新しい自尊心」を創るか、にかかっていると僕自身感じています。
こんなことにも注目しながら、なんとか復職街道を歩んでます。

ちなみに、思い出さなくてもよい記憶まで取り戻した場合は忘れたことにしてます。

※こればかりは個人個人の受傷の程度で異なると思うので、僕の私感として捉えてください。
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デブリーフをかける [高次脳_役立つ考え方]

「デフリーフ」って聞いたことありますか?

受傷後、自分の中で意識している考え方の一つにし、「デブリーフをかける」というのがあります。

簡単に言うと、仕事の説明を受けた際に、一度、自分なりに振り返って「こういうことですよね?」と再確認することです。
今言われたことをメモとっても理解が怪しい場合に、「ごめん。もう一回言ってください」というよりも、「デブリーフさせてください」といったほうが、なぜだか相手の気分を害さずに話に付き合ってくれます。
また言われた相手も「早口すぎたかな」「一生懸命理解しようと頑張ってるんだな」と思ってもらえるみたいで、再度ゆっくり説明してくれたりするし、さらにその上とった真っ黒なメモを見せながら「デブリーフを!」というと、より効果的だったりもします。

一方で、インプットした情報を自分の解釈で再整理することによって、頭の中で系統立てられた記憶として定着させることにもつながっている気がします。

実は「デブリーフ」は、高次脳機能障害のリハビリで言われる単に「メモ機能」「再確認」ということだけではなく、就労上で「あなたの言っている意図はこういうことですよね」と、お互いの意思疎通を図る「コミュニケーション機能障害を補完する手段」というのが真骨頂かなと最近つくづく感じてます。

就労において、相手の気持ちがわかる。こちらの気持ちが伝わる。
そんなコミュニケーション能力を、「デブリーフ」で補えるように意識するようになりました。

ちなみに恋愛場面においては、「デブリーフ」をかけるのは避けたほうがいいと思います。
そこは意地でも「阿吽の呼吸」とか「つーかー」とかを貫きたいですね。
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マトリックスを活用して頭の中を一元化する [高次脳_役立つ考え方]

「マトリックス」って聞いたことありますか?参考までに三省堂web辞書で調べてみました。

「同名映画によって有名になったマトリックス(matrix)の語は、もともとは「母体・基盤・何かを生み出すもの」のことを、一般には「数学の行列」のことを表します。ちなみに行列とは、高校数学で習う行列のことで「長方形状かつ格子状に複数の数字を並べ、全体を括弧でくくったもの」をさします。一般にカタカナ語のマトリックスが使用される場合、ほとんどがこの「行列」をイメージして用いられているようです。マトリクスと表記する場合もあります」

うーん、読んでも解りづらいので、僕個人の見識を説明します。
マトリックスとは自身の仕事の業界用語として、「複数要素を要約しカテゴライズして一覧表記すること」という意味を持っています。
僕の場合、前頭葉障害によりワーキングメモリーが落ちているため、健常時あたりまえにできていた「情報の一元化マップ」が脳内で構築することがとても難しくなりました。極端なことを言うと、読書でもページをめくると前のページに何が書いてあったかを覚えられなかったり、早口でだーっと説明を受けても情報を短期的に頭の中で取って整理化することが難しくなっています。
その対策として就労上かなり貢献してくれたのが、この「マトリックスで情報を一元化マップ整理する」という考え方でした。一覧で情報をマップ化して見ると、情報インプットがしやすいのです。
健康な時はこんなことあまり意識してなかったんですが、脳が勝手に頭の中でやってくれていたんでしょうね。それができないようになって、いかに脳機能って人間にとって上手く出来ていたんだなって いうのが改めて実感できます。
参考までにマトリックスのサンプル画像。
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このブログのコンテンツのマトリックスです。
実はこのブログ記事も、マトリックスに落とした一覧表示で見直しながら、新しい記事を下書きしてUPしてます。
こうしないと文章がうまく組み立てられないのです。逆にこれをやるようになってからは、脳に負担がかかりにくく文章を構築することができるようになってきました。
ちなみに僕はエクセルでマトリックスを作っていますが、何もエクセルである必要はありません。手書きのノートでも多用してます。特にノートは後日掲載しますが、「方眼ノート」を多用してます。
なぜならマトリックスが書きやすいから。

こうしたちょっとしたことでも脳への負担を減らすことができ、エコになった分その他の活動に脳力を回せます。
「マトリックス」、すこしでも脳への負担を減らし残された機能を上手く操るための大切な手法です。
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アクティブインタレスト~能動的興味喚起~ [高次脳_役立つ考え方]

それはNHKか何かで高次脳機能障害の番組を見た時だった。
グループ療法のシーンがテレビに映っていたんだけど、ホワイトボードに「アクティブインタレスト」と下線引いて書いてありました。その時に「なるほど」っと思ったわけなんですが、僕の場合「情報のインプット」が弱くなってしまったのと同時に「これは覚えるべき情報ですよ or これは軽く流していい情報ですよという情報を選別する力」も落ちてしまったと感じてます。
ここをサポートツールで補うようになって、就業や生活全体が少しスムーズになった気がしてます。

具体的には、目に入るところへの情報の配置、タグ・色づけマーカー等で覚えるべき命令を出させる、情報の集約化でフォーカスするなど、高次脳機能障害では必須の対応ですが、これを本人が能動的に興味喚起の指示を起こせるようになると、「情報インプットのコントロール」が出来るようになります。
いかに効率よく必要な情報をストレスなくインプットするかをコントロールすることで、結果的に易労性や混乱を防ぐことにつながります。
障害を受けた部分は代替手段を使いながらサポートし、受けていない部分を存分に活用する。
エコの考え方は環境だけでなく、脳障害にも活用できると感じてます。
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色の使い手~色で自分の脳をコントロールする [高次脳_役立つ考え方]

このブログを見てわかるように、色がとてもカラフルだということがわかると思います。
僕は受傷後なぜかとても色にこだわるようになってしまいました。なんでなんでしょうか不思議ですね。
ポイントは本来、色が持っている固有の特性を活かして色に「役割」を持たせて生活・就労に役立てていることです。蛍光ペンと同じですが、赤系はアラート、黄系は要注意、青は区切り・ひと段落・落ち着く、など。
信号機と同じで、もともと色が持っている特性と、自分の遂行機能とのマッチングを図ることで、脳への余分な負荷を減らすことができます。またコントラストは、強いと強い記憶を導きやすい反面、脳へのストレスにもなります。逆に弱いと、印象には残りづらいですが気持ちを穏やかにさせてくれます。
何でもかんでも色タグやマーカーを引いてしまうとそれもストレスになてしまうため、ここぞと思ったところに適切な色を使うトレーニングをすると、自然に慣れてくると思います。
慣れるまで時間がかかりますが全く新しいことを覚えられない訳ではなかったので、「色で自分の脳をコントロールする」ことができるようになるといいなと思って、今でも日常的に実践しています。
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「ライフログ」という考え方 [高次脳_役立つ考え方]

ライフログ」という言葉は病後に初めて聞いた言葉。
Evernoteの活用方法をいろいろと探していたときに偶然この2冊の本に遭遇。
試しにどんなもんかとamazonで購入しました。
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今でこそそう思えますが、個人的には高次脳機能障害に対する社会復帰の戦略として、「情報の集約化」と「アクティブインタレスト」は極めて重要だと感じてます。
まず「情報の集約化」ですが復職・就労していて、メモやログを取るとこまではできても、そのあと取ったものをどこにしまったか、もしくは取ったこと自体覚えていないという状況に遭遇したことが多々ありました。
細かくカテゴライズするのもありですがさすがに病前のようにはいかないので、極力情報は一元化するようにしてます。
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また本にも書いてありましたが「読み返しは自己発見を誘発する」ことが極めて重要だと感じてます。高次脳機能障害全ての方に該当するわけではないですが、「記憶する」のも弱くなるし「記憶を呼び起こす」ことも弱くなるため、少しでも生活の一部を記録し、そこからの記憶の呼び起こしを助長させてあげるのがポイントとなります。
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記録の呼び起こしは記憶になり、最終的に自己の自信回復や前にすすむ勇気につながります。そんなことがこの本に書いてあったので共感しました。
ライフログは僕にとって単純に記録を保存するためのものではなく、
未来の自分を創るための戦略のひとつなのです。
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