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いきがいクリエーション_vol.1 [高次脳_ふと感じたこと]

※個人の主観です。数回に分けて書きますね。

今年に入って、高次脳機能障害の集まりや家族会、講演会など、色々な方々とお会いすることが増えました。
当事者間のネットワークも増え、飲み語り合うこともしばしば。

 語ると、お互い話がとまんないんだよね。

「こんな場合どうしたらいい?」と、相談を受けることもあれば、

「こんな時どうしてる?」と、お互い知恵を共有したり、

「これから新しい人生をどう創ってく?」と、夢を語り合ったり。

みんな死の境地から這い上がってきているから、その助け合いや連帯感なるものはとても強いです。そして何故か、「同じ境遇で困っている方を助けたい」と感じる方が多いです。


僕もたぶんその一人。

こんな辛い経験をさせたくないよね。
不幸にして受傷される、これからの当事者の方に。


苦労と工夫の約5年半。


僕の知る限り、この障害において就労復帰で苦戦される方が大変多いと感じます。

というか、スムーズに社会復帰できたという方にお会いしたこともないし、そういう方は会にも来ないでしょうし、いないんじゃないかと。


なぜ苦戦するか?

理由は、社会復帰するまで、周囲からも自分からもこの障害が見えないからと捉えてます。
※あくまでも軽~中等症のケースであることご了承を。


例えば、不幸にも事故で腕を失った方の場合、目が覚めて変わり果てた自分を知った時に、しばらくの間とても精神的にショックでしょう。でもいずれ、それを受け入れて前向きに歩んでいくことになろうかと思います。
そして、日常生活や仕事上で、両腕を使うようなことは避けて生活を立て直すことになると思います。

例えば、段ボールを運ぶようなことは他の方にお願いするなど。

しかし高次脳機能障害の場合、腕を使う場面に遭遇するまで喪失していることに周囲も自分も気づかず、自分で段ボールを運ぼうとしたり、周囲も運ばせようとするわけです。


そして自分がその場面に遭遇しても、記憶が落ちているため、なかなかそのことを学習できず、同じ失敗体験を繰り返します。

結果、就労上のトラブルや認識ギャップが発生。

「サボってるだけだろ」とか、
「やる気だせ」とか
「気合入れろ」とか、

「いつ治るの?」とか。
 
平気で言われたりします。
僕個人としては最後の言葉は、高次脳機能障害のことを知らなくとも、開示して働いている以上本人に言ってはいけない言葉だと思います。

当の本人は、混乱状態になり各種症状が発症。

一方で回復に伴い印象度の強いことは記憶に残りやすくなるため、大きなミスは記憶され、そして人生半ばで委縮した自分が形成されやすくなります。


脳機能の回復に伴い、「自分が崩れていく過程が自分で見える」ところに、
この障害の本当の辛さが存在すると、自身感じています。


(来週に続く)


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